英語の学習法・勉強法

第二言語習得理論(SLA)について更に詳しく!短期間で英語を習得するためのおすすめの手法のメカニズムを紹介する!

第二言語習得理論

私たちは呼吸するかのように日本語を操ることができます。「読み」「書き」「喋る」はお手のものです。

これは、私たち日本人が日本語を母国語として、生まれた時から幼少期にかけて獲得してきたからです。

 

一方、母国語以外の言語はなかなか習得することが出来ない、という現状に苦しんでいる人も多いと思います。

英語は中学校時代からずっと学んではいるものの、自由に扱えるレベルの人は非常に少ないですよね。

 

しかし、英語を第二言語として、努力によって習得した人がいることも事実です。

彼ら、彼女らはどのようにして第二言語を習得したのか?

この第二言語習得のメカニズムを科学的に研究している学問が第二言語習得理論です。

英語では「second language acquisition」、略してSLAと呼ばれています。

 

筆者は以前にも、第二言語習得理論について書いたのですが、今回は更に詳しくまとめていこうと思います。

 

【第二言語習得理論とは?】英語を第二言語として習得する科学的な方法についてわかりやすく解説する!

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野球の桑田真澄投手の著書「心の野球」の帯に「がむしゃらな努力は無駄だ」と書かれています。

英語を習得するためにも、正しい方法をしっかり研究した上で、努力を積み重ねるのが効果的なのです。

 

第二言語習得に影響する5つの要因とは?

第二言語を習得するにあたり、影響するファクターは主に5つあります。

年齢

年齢は非常に重要なファクターです。

20代以降の世代は、中学校から英語学習を開始していますが、高いレベルの英語を習得するためには、思春期前までに開始するのが好ましいとされています。

幼少期の学習が有利であることは、残念ながら事実としてあるのです。

 

言語間の距離

言語によって似た言語と、全く異なった言語があります。

例えば欧州であれば、英語とスペイン語とドイツ語のように同じラテン語から派生した言語は似た言語です。

 

我々日本人からすると「S(主語)+V(動詞)+O(目的語)」のような語順は馴染みがありません。

しかし、ラテン語系では一般的な語順となっているのです。

 

つまり、細かい文法の違いや、単語を覚えれば簡単に言語を習得することが可能なのです。

しかし、英国と日本の地理的な距離が遠いことからもわかる通り、日本人が英語を学ぶことは難しくなっています。

適性

これは個人の能力に起因するファクターです。

  • 音の認識能力
  • 文法習得力
  • 暗記力

先天的な要因なので、個人でのコントロールは難しいところですね。

 

モチベーション

今までの3つは環境又は先天的な要因なので、個人がコントロール出来ないという難点がありました。

しかし、最後の2つは個人の努力で克服することが出来ます。

 

まずは動機付け、つまりモチベーションです。

受験の経験から容易に理解できると思いますが、勉強するためにはモチベーションが重要なことは言を待ちません。

英語も勉強する動機の有無で、言語習得に大きな差が出てきます。

 

  • TOEICで高得点をとって就職活動に役立てたい
  • 海外留学をしたい
  • 社内で出世したい
  • 海外駐在の要件を満たしたい

動機は様々だと思いますが、動機が強いほど当然勉強にも精がでます。

なんとなく勉強を始めるのではなく、しっかりとした目的を持って勉強をしていきましょう。

 

学習法

最後は学習法です。言語の習得に限らず、正しい努力を行えない人は成長しません。

間違った努力をいくら積んでも、実力がつかないばかりか悪化することすらあるのです。

 

正しいバットの振り方を身につけた上で、強い動機に基づいて振り続けることで実力が向上していきます。

では、正しい学習法どは、どのようなものかを次の項目で見ていきましょう。

 

【リスニング編】第二言語習得のメソッドとは?

当記事の核と言える部分に入っていきたいと思います。まずはリスニング編です。

プロセス①:音声を認識することが重要

まずは、聞き取った英語を単語レベルで認識をする必要があります。

音声を意味のない音の連続として認識してしまっては、ただの暗号を聞いている状態になります。

 

まず英単語として認識する必要があります。

「ワッラーユードイング」と音を聞いて「What are you doing?」と頭の中でまずは変換することが言語習得の第一歩なのです。

 

音声認識

 

まずは音を単語として認識するところから、リスニングの第一歩が始まるわけです。

確かに全く馴染みのないイスラム語などを聞いた時は暗号にしか思えませんからね。

プロセス②:意味を認識する

次に聞き取った単語の意味を理解する必要があります。

音を聞き分けることが出来たとしても、文法や単語の意味が分かっていなければ聞き取った内容を理解することができないのです。

 

リスニング習得の第二プロセス:意味理解

 

プロセス③:直接英語として理解する

今までは言語を習得する過程で、聞き取った英語を日本語に変換しています。

英語の音を認識し、日本語で意味を理解し、話す時はさらに日本語から英語に変換してというプロセスになります。

 

しかし、脳の処理速度には限界があります。

一度、日本語に翻訳するというプロセスを介することで、通常の会話では処理が追いつけなくなり限界を迎えます。

そのため、何度もプロセス①とプロセス②を繰り返すことでプロセス②を飛ばしても問題ないレベルまで鍛錬していく必要があるのです。

 

 

【スピーキング編】第二言語習得のプロセスとは?

英会話は聞き取った内容をもとに英語で対話することで成立します。

プロセス①:話す内容を組み立てる

まず、リスニングで聞き取った内容をもとに、話す内容を思い浮かべます。

このフェーズは母国語である日本語ベースで考えます。

例えば、「What are you doing?」という問いに対して、「私はケンとテニスをしている」という回答を頭の中で作成します。

 

プロセス②:英文を組み立てる

プロセス①で作成した内容を、英文法と英単語を使って組み立てます。

私は → I
テニスをしている → am playing tennis
ケンと → with Ken

 

英文を組み立てる時は単語をもとに考えていては、瞬時に対応することができません。

構文をもとに単語を肉付けしていくというイメージで文章を作っていく必要があるのです。

 

playは「S(主語)+play+O(目的語)」で文章が構築されるのを前提とした上で、

Sに何を入れる?
Oに何を入れる?
時制は?
誰とどこで?

という組み立て方をしていく方法が効果的とされています。

つまり、文法をマスターしていることが第二言語習得のためには必要不可欠なのです。

 

プロセス③:発話する

作成した文章をもとに口から発することでスピーキングが完了します。

リスニングと同じく、プロセス①からプロセス③までを反復練習で瞬時に行えるようになって始めて、言語が習得できるというレベルになるわけです。

 

 

Coffee Break①:第二言語習得理論の歴史とは?

一口に第二言語習得理論といっても、確立された理論があるわけではありません。様々な研究や仮説が繰り広げられ、今現在も研究が継続している分野なのです。

1970年代〜1980年代の黎明期

第二言語習得理論は、1970年代に以下の二人によって出版された書籍に端を発します。

 

ピット・コーダー著「The significance of Learners' Error」
ラリー・セリンカー著「Interlanguage」

 

1980年代はスティーヴン・クラッシェンのインプット仮説が主流となりました。

インプット仮説は「自分が理解できるより少し上のレベルのインプットを積み重ねることで言語を習得していける」という理論です。

ただ、そもそも「少し上のレベル」を定義することが難しいこともあり、衰退していきました。

 

1990年以降の発展期

1990年代は、以下の理論が次々に湧き上がりました。

 

マイケル・ロング著「インタラクション仮説」
メリル・スワイン著「アウトプット仮説」
リチャード・シュミッド著「気づきの仮説」
ノーム・チョムスキー著「普遍文法」
スウェイン著アウトプット仮説

 

第二言語習得理論で言語を習得するメソッドとは?

今までリスニングを行い、スピーキングを行うプロセスについてお伝えしてきました。

では、実践に落とし込んで英会話を上達させるためにはどのようなメソッドを使えば良いのでしょうか?

この項目で具体的に解説していきます。

 

デクテーションやオーバーラッピングを行い、音声を単語として認識できるようにする

まずは、耳から聞いた英語を単語として認識できるようになる必要があります。

この方法としては、主に二つの方法が有効とされています。

 

①:デクテーション
聞いた英語を書きとる。何が聞き取れていないのかを突き詰めることができる。
②:オーバーラッピング
音源と同時に、文章を読む。声に出しながら、リエゾン等を意識する。

 

先ほどの例、「What are you doing?」は「ワッラーユードイング」というように、各単語を単純に発音した場合とは異なる音声になります。

繰り返しデクテーションとオーバーラッピングを行い、聞こえる英文を英単語レベルに分解して聞くことができるようにします。

これはスピーキングの時にも、どのように発声すればよいか理解するのに役立ちます。

 

英文法と英単語などのストックをとにかく増やす

英文として理解したとしても、単語や熟語の意味を理解していなかったら、聞こえた文の意味を理解することはできません。

さらに、英文法を理解していないと文章を即座に作成することは出来ません。

地道ではありますが、英文法や英単語、英熟語を増やすことは、基礎体力として絶対に必要なことなのです。

 

英語を英語のまま理解できるように、処理速度をあげていく

先ほどもお伝えした通り、リスニングを実行してからスピーキングするまでに、以下のプロセスを取っていたのでは処理速度が追いつきません。

「英語聴解」→「日本語理解」→「日本語作文」→「英語作文」→「英語発話」

 

通常の英会話で支障がない水準にまで練り上げるためには、以下のプロセスになる必要があります。

「英語聴解」→「英作文」→「英語発話」

 

そのためには、英語を英語として理解する練習が必要になります。

英文を読みながら瞬時に理解したり、意味を理解しながら音読したりすることが有効となります。

反復練習を繰り返していくことで、英語を英語のまま、徐々に理解できるようになっていくのです。

 

実際に現場で使って慣れていく

最後はやはり実践が重要です。いくら準備をしてきたとしても最終的には実践の中で練度は高まります。

英会話スクールや街中の外国人が集まるPUBなどで、実際にコミュニケーションをとり、実践を重ねていくプロセスが必要不可欠となってきます。

 

スピーキングを習得するプロセス

 

 

Coffe Break②:第二言語習得理論を学ぶことができる本2選

もっと深く第二言語習得理論を学びたいという方に向けて、参考になる書籍を二つ紹介します。

英語教師のための第二言語習得理論

まず一冊目は英語教師に向けた書籍です。

 

 

英語教師のための第二言語習得理論

 

英語教師が英語を教える際に非常に参考になる書籍です。

小学校、中学校、高校、大学の各段階で理論的な英語教育の指導法を提案しています。主要目次は以下となっています。

 

第1章 第二言語習得論のエッセンス
第2章 SLAからみた日本の英語教育
第3章 小学校英語教育のこれから
第4章 中学校英語教育のこれから
第5章 高校英語教育のこれから
第6章 大学生、社会人のための英語教育

 

第二言語習得論に基づく、もっとも効率的な英語学習法

大人のビジネスパーソンに向けた第二言語習得理論の実践方法の提示書です。

 

第二言語習得論に基づく、もっとも効率的な英語学習法

 

具体的な方法と期間について詳しく解説しています。

同書の概要としては、以下の通りと紹介されていますので、興味のある方は一読してみてもよいでしょう。

 

1 文法のコアを、自然順序仮説に沿って学習する ……2カ月
2 十分な量の英語をインプットする ……2カ月
3「受信型の英語」から「発信型の英語」へ切り替える ……2週間
4「発信型の英語」から「相互理解のための英語」へ切り替える ……1カ月
5 自分の英語をモニタリングする方法を身に付ける ……2週間
6 学習方法をカスタマイズし、学習を継続する

 

 

まとめ

第二言語習得理論は母国語以外の言語を習得する方法を科学的に解きあかそうという学問です。

様々な仮説や理論が存在していますが、リスニングとスピーキングを習得する方法についてはある程度解明が進んでいます。

英語が母国語でなくとも正しく努力すれば、大人であっても十分に英語を習得して、ビジネスの実践でも使いこなすことが可能です。

おわりに

30歳を超えてから独学で英会話を身につけた記者と、現在社会人をしながら英語学習を継続中の記者、2人の視点から見た英語スクールを

  • 結果のコミットメント
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という観点からおすすめ順にランキング形式で纏めました。

参考になると思いますので、是非ご覧いただければと思います。

 

 

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